Not doing but being

東京都大田区で開業している訪問診療医のブログ。主に緩和ケア、認知症、訪問診療、介護、看取り分野の話題です

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

何が「本人の意思」なのか

終末期の患者さんに、「どのような治療を受けたいか」、 あるいは「受けたくないか」を決めて頂くことは、しば しば難しくなります。意識がはっきりしていない事も 多くありますし、記憶や判断力が落ちた状態での「意思」 を、御本人の本当の意思として捉え…

記憶より感情を

認知症の患者さんのご家族が患者さん本人に対して、 出来事や約束をどうにか思い出してもらおうと画策する ことがあります。これは当然の心理ですが、相手が認知症 の患者さんである以上、この試みはうまくいきません。 よく見掛けるのは、約束事を書いて壁…