Not doing but being

東京都大田区で開業している訪問診療医のブログ。主に緩和ケア、認知症、訪問診療、介護、看取り分野の話題です

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

医療用麻薬の依存について

緩和ケア医、大津秀一先生のブログに、アメリカにおける 医療用麻薬乱用についての記事が出ていました。ameblo.jp大津先生がおっしゃるように、アメリカは医療用麻薬使用 の事情が違い過ぎるので鵜呑みにしない方が良いのはその 通りだと思います。医療用麻…

延命治療を強いるのは50代息子が多い

diamond.jp看取りの場で、「救急車を呼べ!生き返らせろ!」と叫ぶ息子。 そんな場面からこの記事は始まります。80代、末期がんの親。 望まない経鼻栄養を強いただけでもどうかと思うところです。 傾向としては、お嫁さん任せで、なかなか介護にコミット し…

生き方を記すこと

あなたが認知症やがんの末期になったとしたら、どこで療養し、 どんな治療を受けたいか、どんな治療は受けたくないか。 考えたことはありますか?ぼんやりとはあるかもしれません が、深く考え、まとめて記す作業をしている方はあまり多くは ないようです。…

悔しい想い

今日のyomiDr.にこんな記事がありました。yomidr.yomiuri.co.jp 義父は 膵臓すいぞう がんと診断された。開腹手術― 抗がん剤治療―入院。徐々に悪化し、翌年5月、家族は 医師に呼ばれて「これ以上治療できない。緩和ケア病院 に移ってほしい」と告げられた。…

がん治療中止における家族間の葛藤

今日はこの記事について考えてみました。kenko100.jpまず、本文の主旨とは違いますが、「緩和ケアを受ける」 という言葉が、(がん治療を中止し、)緩和ケア病棟に 入院する、という意味合いで使われています。 このブログでも何度もお話している通り緩和ケ…

糖質制限で糖尿病が増加?

私自身、5月6日から糖質制限を行っています。緩めに行って いますが本日で最低体重を更新し、8.9kg、体重が減少して います。過去のダイエットと比べ、楽で効果が高く、体調 が悪くなったり体力が落ちたりしないので自分には合って いると思っています。 さ…

「自宅で最期」が意味するもの

昨日に引き続き、新城先生のブログからお話をさせて頂きます。drpolan.cocolog-nifty.com また、自宅で過ごして私のような在宅医が治療やケアを行って いても、本当に家で亡くなりたいと本心から思っている人は 全体の3割です。ということは、残りの7割の患者は…

ホスピスは誰のため?

9月4日、久し振りに更新されていた新城拓也先生のブログから。 先生はホスピス勤務を経て現在神戸で訪問診療をされています。 お会いしたことはありませんが、恐らく私とは同世代で、ホスピス →訪問医という流れも同じですし、共感出来る部分も多い先生です…

高齢者の誤嚥と訴訟を考える(2)

前回の更新からだいぶ時間が空いてしまいました。 今日は前回に引き続き、高齢者の誤嚥の問題を考えたいと 思います。さて、まず医療者、介護者にはだいたい常識的にお分かり だと思いますが、『要介護者』に当たる高齢の方々は、 どんな原因で亡くなってい…