Not doing but being

主に緩和ケア、認知症、訪問診療、介護、看取り分野の話題です

オンライン診療の可能性

医療関係者の方は既にご存知の通り、今回の報酬改定から
オンライン診療にルール付けと保険点数が設置されました。
ただ、定められた点数は非常に微々たるもので、手間と初期
費用、維持費を考慮すると完全にペイしないものでした。

例によって、今井先生のブログが詳しいのでリンクを
貼らせて頂きます。

imai-hcc.com

一般の方の中には「オンライン診療って何?」という方も
多いと思います。ひとつの例として、『ポケットドクター』
のサイトでは、動画でオンライン診療を紹介しているものが
ありますので、イメージ出来るのではないでしょうか。
支払いまでその場で済ませることも出来る機能もあるようです。

遠隔診療ポケットドクター – スマホで遠隔診療・健康相談(ポケドク)

さて、今日この記事を書こうと思ったのは2月28日のニュース
でこの遠隔診療を用いた看取りのケースが紹介されていた
からでした。タイトルもズバリ『これがオンライン診療の現場、
「臨時往診がゼロに」』です。

tech.nikkeibp.co.jp

オンライン診療は今後、外来でも確実に普及していくと思いますが
医師が患者さん宅を訪問する訪問診療でより重要な役割を持つと
思います。それは何より医師の移動のための時間短縮であり、また
医療費の削減という意味もあります
。今回の「たろうクリニック」
の経験のように、看取りの場でも有用である可能性が示されました。
電話と異なり、患者さんの様子を目で見ることによって、より正確
に状況の判断が可能です。また何より、オンライン診療は電話再診
と違い処方も出来ることが大きな強みです。

今井先生もおっしゃるように、国はオンライン診療の重要性を
十分に理解しているはずです。医療は今、お金もマンパワーも
大幅に不足しており、今後しばらくは在宅患者さんは増える
一方です。訪問診療や看取りに開業医を巻き込むためにも、
オンラインの可能性は期待されているでしょう。

しかし一方で危惧されることは、恐らくスマートフォンや
タブレットが使われると思いますのでまずこういったデバイス
を使いこなすにはある程度若い方でないと難しいかもしれない
ということです。高齢な方の場合難聴もあり、対面では数分
で済む内容が15分も20分もかかるところが予想出来てしまい
ます。

また何より私が心配しているのは、対面なら見過ごされる
ことがなかったであろう問題で判断を誤ったりミスがある
可能性
です。オンラインが増えれば対面が減り、このような
問題が増えるのは目に見えています。そういった例が初期に
取り上げられれば、医療機関の中で「やはりオンラインは
危険」という空気が出来上がってしまうかもしれません。

そういう意味で、国も今回の改定で本格的にオンライン
解禁には踏み切れなったのだと思います。しかし、方向性
を示した
意味はあったと思います。また、訪問診療における
電話再診が事実上姿を消したこともオンライン診療への
布石ではないかと思います。

私?慎重派なので今回は様子見のつもりです。