Not doing but being

主に緩和ケア、認知症、訪問診療、介護、看取り分野の話題です

認知症

認知症~家族介護の難しさ

私は今グループホームや老人ホームへの訪問診療は 行っておらず、訪問しているのは全て患者さんの自宅 です。独居の方も多いですが、大半は御家族が同居し 介護されています。つくづく思うのは家族介護は家族ならではの難しさを 持っており、しばしば非常に…

終末期の在宅酸素使用は保険適応外

先週末、私がTwitterで取り上げた話題です。 多くの方に知って頂いた方が良い内容なのでブログでも お話させて頂こうと思います。まず、6月15日の記事にも書きましたが、終末期医療は 患者さんの苦痛を取り除くために行う医療には保険適応 外のものが多く、…

BPSDに対する抗精神病薬の使用と中止(3)

今回は、BPSDに使用した抗精神病薬の減量と中止について の話をしたいと思います。こちらのメタアナリシスを参考 にさせて頂きます。www.ncbi.nlm.nih.gov上記はシステマティックレビューを含む9つの研究を分析 しています。どれもRCTであり、プラセボとの比…

BPSDに対する抗精神病薬の使用と中止(2)

本日は抗精神病薬の中止に関する話題にする予定でしたが、 その前に薬の効果判定についてもお話したいと思います。 治療の目的を考えると介護者の主観で「効いた」とか 「効かなかった」でも良いと思うのですが、ある薬剤が 患者さんの症状のどの部分に効い…

BPSDに対する抗精神病薬の使用と中止(1)

認知症患者さんの暴言・暴力・介護抵抗・徘徊等周辺症状 と言いますが、周辺症状をBehavioral and Psychological Symptoms of Dementiaの頭文字をとってBPSDと呼びます。 介護する側にとってしばしば大きな悩みをもたらし、 介護の継続が困難となる主たる原…

「誤診だらけの認知症」

誤診だらけの認知症作者: 座間清出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2016/11/24メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る御自身の親族が誤診から体調を崩された事が 切っ掛けで認知症診療に携わるようになった 座間清先生が、現在の認知症に…

高齢者の認知症とうつ病の鑑別

昨日、高齢者の認知症とうつ病の鑑別が困難な場合 がある事に触れましたので、その見分け方について お話をさせて頂きます。医療者には当たり前過ぎる 内容かもしれません。まず、区別と言っても認知症の患者さんにうつ病が 発症する場合もある訳ですから、…

「老人性うつ」

老人性うつ (PHP新書)作者: 和田秀樹出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2012/03/15メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログを見る老年精神科医、和田秀樹先生の著書。 なんと言ったら良いのだろう…。 一言で言うと、この先生は大丈夫だろうか、 …

「治さなくてよい認知症」

本日は書籍の紹介です。治さなくてよい認知症作者: 上田諭出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2014/04/28メディア: 単行本この商品を含むブログを見る老年期精神医学の専門家である著者が、今の認知症医療 の問題点、疑問点を取り上げた一般向けに書かれた…

「易怒」に使う薬

患者さんの易怒に薬が効くか、というと結構効きます。 介護者が助かる場面ばかり強調して来ましたが、易怒 の症状を呈する患者さんの多くは強い不安や苛立ちを 抱えていますから、御本人も楽になると思います。 せん妄で興奮している方にも同じアプローチは…

コウノメソッド

昨日は認知症患者さんの多くに「易怒」があり、この症状 が介護負担を増す大きな原因のひとつではないか、と述べ ました。根底には患者さんの不安・苛立ちがあり介護の 工夫で軽減出来る可能性があるというお話をさせて頂き ました。しかし、誰も患者さんを…

認知症患者さんの易怒について

昨日は認知症の患者さんの暴言・暴力の話をしました。 認知症の患者さんと関わったことがある方であれば、 「怒りっぽい方が多いなぁ」と感じられた事がある かもしれません。約半数の認知症の患者さんにこの易怒 がみられると言いますが、私はこの「易怒」…

98%が「暴言や暴力受けている」

昨日の記事の中に、介護者である家族(親族・同居人) が要介護者である認知症の方、高齢者を虐待してしまう ケースが年間にどれだけあったかをお書きしました。 読んで下さった方、覚えておられますか?年間、15000件です(平成26年度)www.mhlw.go.jp 相談…

介護殺人

昨日また、介護殺人の記事がYOMIURI ONLINEに出ていました。 sp.yomiuri.co.jp4月2日、朝日新聞の一面で『入院病床 1割減らす計画』 という見出しの記事が掲載されたのは記憶に新しいと思います。 また、横には「在宅医療促す」とあります。また同時に 「介…