Not doing but being

主に緩和ケア、認知症、訪問診療、介護、看取り分野の話題です

訪問診療

「一番苦しいのは本人」ですか?

がんの末期に限ったことではありませんが、介護している家族 に向かって「あなたも大変だと思うけれど、御本人の方が辛いの ですよ」等と声がかかることがあります。これは間違っていると 思います。もちろん、痛みや呼吸苦、嘔気などの身体的な苦痛を 感じ…

「それでも良いですよ」~私の考える良い在宅医

いつも参考にさせて頂いている、いまいホームケアクリニック の今井先生のブログ記事から。「在宅医に求められる資質」に ついてのお話です。imai-hcc.com私も全く賛成です。在宅医に求められる資質は、病院医とは 少し異なります。いえ、究極的には人間とし…

『痛い在宅医』

2017年12月に出た、長尾和宏先生の著書。 在宅療養を、特に看取りを考えている御家族に必須の本 ではないかと思います。痛い在宅医作者: 長尾和宏出版社/メーカー: ブックマン社発売日: 2017/12/21メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見…

オンライン診療の可能性

医療関係者の方は既にご存知の通り、今回の報酬改定から オンライン診療にルール付けと保険点数が設置されました。 ただ、定められた点数は非常に微々たるもので、手間と初期 費用、維持費を考慮すると完全にペイしないものでした。例によって、今井先生のブ…

施設訪問診療の終焉か

昨日、中医協から2018年度の診療報酬改定の個別項目が発表 されました。細かい点数配分はこれからですが、訪問診療は 大きな節目を迎えることになりそうです。個人的にはだいたい 要件を満たしていますので、今回は大きな影響はないと 思っていますが…。具体…

平成30年診療報酬改定における『訪問診療』予測と私の考え

平成30年4月の診療報酬改定に向けて話し合いが行われて います。この中で訪問診療ではどのような変更がありそう でしょうか。まず、全体的な見通しですが前回までの、 特に施設(特医総管)の大幅な削減がたたり、在宅支援 診療所の数は緩やかに減少していま…

顔の見える連携(関係)

在宅医療はクリニックだけでは成立しません。ケアマネージャー と訪問看護師、時に介護士やデイサービスとの情報交換も大切に なります。もちろん、病院とクリニックの連携も重要になります。 ですので、いかに良好な連携を組めるかが重要になり、 しばしば…

平穏死ー患者は本当に苦しんでいないのか

長尾和宏先生のブログにこんな記事がありました。blog.drnagao.com長尾先生は在宅医療の一線で活躍されている先生です。 たくさんの本を書かれ、あちこちで講演を行うなど 在宅医療普及に向けた活動も精力的に行っておられます。 胃瘻の本などはとても良く書…

『がんと命の道しるべ』

がんと命の道しるべ 余命宣告の向こう側作者: 新城拓也出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2017/07/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る素晴らしい本です。多くの患者さんとその御家族、そして さまざまな場所で緩和ケアに従事しているスタッフ、…

「訪問診療をせずに往診だけお願い出来ますか?」

訪問診療をやっていると、表題のような質問を受けることが 時々あります。そもそも訪問診療というものが分かっていない 方が大部分だと思いますので少し説明をします。在宅療養支援診療所(在支診)が制定され、今の形の訪問診療が 始まったのが2006年です。…

「なんとめでたいご臨終」で私が感じた違和感

なんとめでたいご臨終作者: 小笠原文雄出版社/メーカー: 小学館発売日: 2017/06/21メディア: 単行本この商品を含むブログを見る昨日、この本の紹介をさせて頂きましたが、本日は その続きです。書籍の主旨には賛同しますし、決して ケチを付ける目的ではあり…

末期がん患者さんの吐下血

報告によりまちまちではありますが、末期がんの患者さんの 1~5%に顕著な吐下血が起こると言われています。特に吐血 は御本人にとっても死を強く連想する恐ろしい出来事だと 思います。この場合医療者は、家族はどのような対処をすべき でしょうか。まず、…

目的と手段を入れ替えてはいけない

Twitterで見た、ある薬剤師さんのツイートを御紹介します。 在宅医療の主語は誰か? 他ならぬ患者さんである医療従事者が訪問するから在宅医療なのではなく、 患者さんが自宅で暮らしながら受ける医療が在宅医療なんだと思うだからこそ、訪問は手段なんだと…

がん医療の狭間

東邦大学医療センター大森病院緩和ケアセンターの大津秀一 先生のブログから。ameblo.jp抗がん剤治療の継続が困難になると、これまでの担当医の 外来に通院出来なくなる事がしばしばあります。がんの 治療医は多くの治療中の患者さんを担当しており、その後 …

『100点中10点』に思う

6月24日のm3(エムスリー)に、めぐみ在宅クリニック院長、 小澤竹俊先生のインタビューが載っていました。ホスピスを 経験し、現在は訪問診療医として多くの患者さんと関わり、 たくさんの方を看取って来られた先生です。診療体制に ついてのお話のあと、こ…

終末期の在宅酸素使用は保険適応外

先週末、私がTwitterで取り上げた話題です。 多くの方に知って頂いた方が良い内容なのでブログでも お話させて頂こうと思います。まず、6月15日の記事にも書きましたが、終末期医療は 患者さんの苦痛を取り除くために行う医療には保険適応 外のものが多く、…

在宅緩和医療、保険適応外の壁

2017年6月7日の、薬事日報の記事です。 とても大きな問題だと思うので紹介させて頂きます。www.qlifepro.com緩和ケア領域の薬剤は保険適応外処方が多く、病院から 在宅へのスムーズな以降に支障を来たす例があるという内容。 長野県の医師を対象としたアンケ…

本当は月1回でも訪問診療が可能な件

昨日、訪問診療についての基本的な説明をさせて頂き ました。その中で、訪問診療は原則『月2回以上』と 書きましたが、実は平成28年4月より月1回の訪問診療 が可能になっています。月1回でも、24時間365日の、 従来の訪問診療のサービスが利用出来るというこ…

訪問診療の基本+α

今日は訪問診療を考えている、一般の方向けの記事です。今のカタチの訪問診療の仕組みが出来上がったのは 2006年4月からです。訪問診療は文字通り、通院が 困難な患者さんに対し、医師が患者さん宅を訪問し 診察することを指しますが、保険が使える(つまり …