Not doing but being

主に緩和ケア、認知症、訪問診療、介護、看取り分野の話題です

看取り

延命治療を強いるのは50代息子が多い

diamond.jp看取りの場で、「救急車を呼べ!生き返らせろ!」と叫ぶ息子。 そんな場面からこの記事は始まります。80代、末期がんの親。 望まない経鼻栄養を強いただけでもどうかと思うところです。 傾向としては、お嫁さん任せで、なかなか介護にコミット し…

「自宅で最期」が意味するもの

昨日に引き続き、新城先生のブログからお話をさせて頂きます。drpolan.cocolog-nifty.com また、自宅で過ごして私のような在宅医が治療やケアを行って いても、本当に家で亡くなりたいと本心から思っている人は 全体の3割です。ということは、残りの7割の患者は…

高齢者の誤嚥と訴訟を考える(2)

前回の更新からだいぶ時間が空いてしまいました。 今日は前回に引き続き、高齢者の誤嚥の問題を考えたいと 思います。さて、まず医療者、介護者にはだいたい常識的にお分かり だと思いますが、『要介護者』に当たる高齢の方々は、 どんな原因で亡くなってい…

がんと闘う

『闘病』という言葉があります。 がんの場合狭義には手術・放射線療法・化学療法 (いわゆる三大治療)などがんの治癒や延命効果を 期待した積極的な治療を受けることを指す場合もあり ますが、もっと広い概念で『病と対峙し生きる』 ことを指すこともあるか…

末期がん患者さんの吐下血

報告によりまちまちではありますが、末期がんの患者さんの 1~5%に顕著な吐下血が起こると言われています。特に吐血 は御本人にとっても死を強く連想する恐ろしい出来事だと 思います。この場合医療者は、家族はどのような対処をすべき でしょうか。まず、…

目的と手段を入れ替えてはいけない

Twitterで見た、ある薬剤師さんのツイートを御紹介します。 在宅医療の主語は誰か? 他ならぬ患者さんである医療従事者が訪問するから在宅医療なのではなく、 患者さんが自宅で暮らしながら受ける医療が在宅医療なんだと思うだからこそ、訪問は手段なんだと…

『100点中10点』に思う

6月24日のm3(エムスリー)に、めぐみ在宅クリニック院長、 小澤竹俊先生のインタビューが載っていました。ホスピスを 経験し、現在は訪問診療医として多くの患者さんと関わり、 たくさんの方を看取って来られた先生です。診療体制に ついてのお話のあと、こ…

死に目に会う

小林 麻央さんの旅立ちがニュースになっていました。 私は芸能界に疎いのですが御夫婦の姿をネットで度々 拝見し、子を持つ親としても穏やかで優しい時間が 過ごせることを願わずにはいられませんでした。 海老蔵さんは麻央さんが亡くなる瞬間に 立ち会えた…

点滴に代わるもの

初めにお断りしますが、本日のエントリーはかなり 主観が入ります。終末期の医療に対する、私の個人的 な考えと御承知の上、お読み頂ければと思っています。ここ数日、末期がんの患者さんの看取り前の体調変化と 輸液についてお話をして来ました。正確な予測…

終末期に点滴をしないで苦しくないのか

少し前の記事ですが、yomiDr.にこんな記事がありました。yomidr.yomiuri.co.jpタイトルを読んで、多くの医療者はキョトンとするかも しれません。点滴をしないと苦しむ?…誰が?家族…?と いうのが私の最初の反応でした。しかし、医療従事者ではない、看取っ…

がん終末期の輸液について

昨日は、残された時間のがん患者さんに現れる身体的 な変化について簡単にお話しました。患者さんの食事 や移動能力、眠る時間等がどれくらいの速度で変化して いるか。また時にはがんがCT等でどれくらいの速さで 大きくなっているか、採血の結果はどうか…

がん終末期の症状について

がんも種類によって経過が違いますが、多くの患者さんで 当てはまることは、最後の2~3か月からの病状の変化は とても速いということです。分かりやすい変化としては、・食事が極端に少なくなる。 ・移動が大変になる。 ・眠る時間が増える。等の症状の変化…

終末期の在宅酸素使用は保険適応外

先週末、私がTwitterで取り上げた話題です。 多くの方に知って頂いた方が良い内容なのでブログでも お話させて頂こうと思います。まず、6月15日の記事にも書きましたが、終末期医療は 患者さんの苦痛を取り除くために行う医療には保険適応 外のものが多く、…

「臨床宗教師」

我が国では、医療と宗教は相容れない存在である かのように扱われています。 山崎章郎さんが東北大学医学部で講義されたことが あって、それを聞きに行った時のことだ。宗教性の 重要性を話し始めた途端、学生たちはうすら笑いを 浮かべていた。なんとも異様…

お迎え

まずは2012年8月放送のクローズアップ現代のページを 御紹介します。www.nhk.or.jpなんだか私のブログ、クローズアップ現代の記事が多い ですが別にNHKの回し者ではありません^^; この番組は結構介護・看取りや死に関する特集が多いもので。さて、実は過…

遠方に住む家族

医療者にとって、最も苦手な存在のひとつが、患者さんの 体調が悪くなった時に初めて現れる、「遠方に住む家族」 ではないでしょうか。普通我々は患者さんの近くで実質 患者さんを支えている中心人物をキーパーソンと呼びます。 体調が悪い患者さんに代わり…

また夜がやって来る

昨日NHKのETV特集で、「こんなはずじゃなかった 在宅医療 ベッドからの問いかけ」という番組がやって いました。70年間在宅医療を行って来た早川 一光医師 が、自ら末期がんとなり訪問診療を受けている。ずっと 「畳の上での養生は天国」と説いて来た早川医…

看取り士

数年前に「看取り士」柴田久美子さんを知った時は衝撃でした。 看取りを職業にする、という発想自体がまず斬新ですが、24時間 寄り添い、抱きしめて送る…。すごいの一言で、まさに理想の 看取りを実践されているのではないかと思いました。幸せな旅立ちを約…

ハイスコ舌下

昨日の続きです。※初めにお断りしておきますが、ゴロゴロいったから と言って死前喘鳴とは限りません!他の病態でも、 喉もとでゴロゴロ言うことはあります。原因により、 薬剤の反応も当然違いますし、後述する吸引も全て において推奨されない訳ではないの…

DNRの患者さんではないのですか?

DNRは「do not resuscitate」の略で、主に患者さんの 予後が不良である時、急変が起こっても御本人もしくは 家族の同意で心肺蘇生を行わない事を指します。例えば がんの末期の患者さんが心肺停止となった時、救命処置 で再び心拍が再開しても、遠くない将来…

「セデーションの是非」論争に思う

一昨日、昨日とセデーション(鎮静)についての話をさせて 頂きました。その中でさらっと触れた、『深い持続的な鎮静 (CDS)の是非』について、本日は少し掘り下げてみたいと 思います。まずは平成28年1月に放送された、クローズアップ現代の記事 をご覧く…

セデーション率0.05%の病院

セデーション(鎮静)の話題をもう少し続けさせて頂きます。 セデーションって何でしょう?という方は、昨日の記事で 説明しましたのでご参照下さい。さて、本題に移ります。 半年程前にMedical Tribuneで、東札幌病院における深く 継続的な鎮静(CDS)の施…

在宅でのセデーション事情

今日は訪問診療におけるセデーション(鎮静)について私の 経験から話をさせて頂こうと思います。まず、セデーション を御存知ない方のために説明させて頂くと、患者さんの苦痛緩和を目的として意識を低下させる薬剤を 投与すること。または苦痛緩和のために…

お一人様の在宅死(2)

昨日の続きです。具体的に在宅死にはどのような考えが必要か まとめてみたいと思います。1.出来る限りの準備をすること まず、我が国で「良い死」が偶然やって来ることはとても 少ないとお考え下さい。出来れば元気で余裕がある時に、 最低限以下を読み、特…

お一人様の在宅死(1)

まず、お一人様と一言に言っても、未婚、パートナーと離婚か 死別、子供や兄弟、姪や甥といった肉親がいる場合等色々で、 全くの天涯孤独では少し話が違って来ますがいずれにしても 結論から言えば在宅死は可能です。ただ、全員いかなる場合もか、と言うとそ…