Not doing but being

主に緩和ケア、認知症、訪問診療、介護、看取り分野の話題です

意思決定支援

平穏死ー患者は本当に苦しんでいないのか

長尾和宏先生のブログにこんな記事がありました。blog.drnagao.com長尾先生は在宅医療の一線で活躍されている先生です。 たくさんの本を書かれ、あちこちで講演を行うなど 在宅医療普及に向けた活動も精力的に行っておられます。 胃瘻の本などはとても良く書…

韓国で「尊厳死」の選択が可能に

10月23日より、韓国の一部の医療機関で「尊厳死」を選ぶことが 出来るようになりました。試験期間を経て、来年2月から本格的 に法が施行されるとのことです。私は尊厳死法は賛成です。過剰な治療により苦しみ続ける患者さん、 そして介護者(家族)を本当に…

希望

川崎市立井田病院の、西先生のブログの記事から。tonishi0610.blogspot.jp西先生は緩和ケアを専門にされているという理由もありますが、 とても私と考えが近く、「本当にそうだよなぁ」と思うことが 多くあります。大学の同期が以前西先生と同じ病院に勤めて…

がんと闘う

『闘病』という言葉があります。 がんの場合狭義には手術・放射線療法・化学療法 (いわゆる三大治療)などがんの治癒や延命効果を 期待した積極的な治療を受けることを指す場合もあり ますが、もっと広い概念で『病と対峙し生きる』 ことを指すこともあるか…

がんの告知と自殺率

がん全体の5年生存率は上がっており、50%になると言われ ますが、依然がんは死の病のイメージが強く診断後自殺して しまう方が多いと問題視されています。まず、私の過去の記事を御紹介します。blog.goo.ne.jpこちらで私はニューイングランドジャーナルオブ…

がん代替療法、医師の態度

本日は最近読んだ朱郷 慶彦さんのブログを紹介します。 朱郷さんは小説や脚本を手掛けるライターですが、 2015年11月に末期がんの宣告を受けています。 ブログの記事は、 朱郷さんが代替医療の話に触れた 途端、読者からの批判が相次いだ、という内容です。g…

胃瘻が減って、経鼻が増えた!?

文春オンラインより。bunshun.jp 2010年、自然に任せて穏やかな最期を迎える「平穏死」 を提言してから6年が経ちました。その間、終末期医療の 現場は大きく変わりました。中でも特筆すべきは、胃ろう で栄養補給をしている認知症高齢者が、56万人から20万人…

「早期からの緩和ケア」は実践出来るのか?

がんの終末期の患者さんの苦痛を軽減する目的で行われて 来た「ターミナルケア」は、より早期の患者さんに対して も必要なケアであるという理解が深まり、「緩和ケア」と 呼び名が変わりました。しかし多くの患者さんは、いえ、 医療者ですら「緩和ケア」=…

胃瘻が「卒業」出来る患者さんの割合は?

胃瘻は口からモノを摂れなくなった患者さんの胃壁に 穴を開け、直接胃に栄養剤や水、薬を注入する方法です。栄養剤で栄養状態が改善すれば、治療中の病気が良く なればまた嚥下機能も改善し、食事が摂れるように なるのではないか?それはその通りなのですが…

医師ならばその治療を受けるのか

救急ドラマの患者さんは殆ど元気になりますが、 現実とのギャップがあり過ぎです。 心肺蘇生を受けた患者さんで一ヶ月後に生きていたのは8%、 社会復帰したのは3%。これでも多いと感じるのが医療者の 感覚です。メディアで奇跡ばかりをとりあげれば、それは …

胃瘻を作らないことは「弱者の切り捨て」か

昨日Twitterでこんな記事を見掛けました。headlines.yahoo.co.jp京都市で、市民が自分の終末期に備え、胃瘻や 人工呼吸器等の治療に対して、また療養の場所 などを予め書いておく事の出来る「事前指示書」 が配布され、物議を醸しているというニュース です…

終わらない抗がん剤治療

訪問診療・緩和ケア医として出会う患者さんの中には、病状が 進行し、およそ適切ではないと考えられる時期でも抗がん剤 治療が続いている事があります。しかも、これはめずらしい事 ではありません。当初は効果が期待されたであろう抗がん剤も 患者さんの状…

余命告知が患者さんに与える影響

本日は「余命告知」について。今日のお話は、2015年11月 に『Journal of Clinical Oncology』という雑誌に載った 以下の論文に沿ってお話をさせて頂きます。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4737862/この文献は非常に有難いことに右上のPDFを…