医療者向け
久し振りの更新です。昨年Noteを始めたため、 ブログの更新を中止しようと思ったのですが 内容によってはこちらの方が読んでもらいやすい かなと思い、こちらで更新することにしました。表題の件ですが、最近ある看取りを積極的に行う 施設で患者さんを担当…
5月から上映が始まった、『いのちの停車場』。 訪問診療を題材にした映画です。 残念ながら都内では「緊急事態宣言」延長の ため観ることが出来ません。 俳優陣がとても豪華で良さそうなのですが 他県に行く時間もなく、私は小説を読むこと にしました。いの…
今日は、こまち先生のブログを読んで考えたことを書きます。ameblo.jpまずブログがとても良いので是非お読みください。私は訪問診療を行っていますので、がんの終末期の患者さん や、介護を受けている高齢者の患者さんと出会い、話をする ことが多いのですが…
先日、石川県の男性が身体拘束中に肺塞栓を起こし、その後 死亡した件の判決が名古屋高裁でありました。 この件について私は詳しく知りませんのでコメントが難しい のですが、亡くなった患者さんは拘束に至る前に看護師への 暴力行為があり、「人を割けば」…
この秋に出版された、緩和ケア医 関本 剛先生の著書です。 タイトル通り、肺がん脳転移、治癒は見込めず、 生存期間の中央値は2年と。 少し前に購入してしましたが、同じ世代の緩和ケア医、 開業医であり訪問診療も行っている先生ということもあり なかなか…
だから、もう眠らせてほしい 安楽死と緩和ケアを巡る、私たちの物語作者:智弘, 西発売日: 2020/07/14メディア: 単行本『だから、もう眠らせてほしい』 以前私が紹介した西 智弘先生のこの本。 安楽死について緩和ケア医としての考えや葛藤をまとめた 素晴ら…
今日は久し振りの本の紹介です。全く新刊ではないです。 過去にTwitterでも紹介したように記憶しています。 既に読まれたという方も多いかもしれませんが、まだ の方は是非お勧めしたい本になります。死亡直前と看取りのエビデンス作者:森田 達也発売日: 201…
だから、もう眠らせてほしい 安楽死と緩和ケアを巡る、私たちの物語作者:智弘, 西発売日: 2020/07/14メディア: 単行本緩和ケア医、西智弘先生が「安楽死を受けたい」 と訴える二人の患者さんを通し、安楽死について 考えていく内容。 途中、多発性骨髄腫を発…
今回は日記のような内容になります。開業して、7月1日で7年目を迎えます。 訪問診療の殆どは紹介で成り立っています。 病院の連携室、訪問看護師さん、ケアマネジャーさん が、「この患者さんは虎太郎先生が合っているのでは」 と考えて下さりご紹介を頂くこ…
2月2日の、AERAの記事です。dot.asahi.com高齢者への睡眠薬、安定剤の処方が危険なことは正しいです。 転倒⇒大事な骨を折ってしまうことで取り返しのつかない ことになるかもしれません。きちんと覚醒していない状態で 食事を摂れば誤嚥のリスクも高くなるで…
今日は、こんなタイトルにしてみましたが、訪問診療医の 多くは特に看取りを意識して訪問している患者さんの場合、 患者さんが救急搬送になると自分の訪問が「失敗してしまった」 と感じる医師が、あるいは看護師が、割合に多くいるようです。 講演や勉強会…
私は今、カウンセリングの資格を勉強していますが、 医療とカウンセリング、どちらも「問題の解決」を 目的としながら、考え方が大きく異なることは興味 深いと思います。医療は、具体的な問題の解決策を医師が考えて提案 します。より専門的な知識が必要で…
Aさんは、あるかなり進行したがんの患者さんです。 一時期抗癌剤が効いて安定した時間を過ごせていましたが 治療に効果がなくなり、そんな中がんが原因と考えられる 腸閉塞で入院となりました。運よくイレウス管が抜けて 退院出来ましたが、腹水は溜まり食…
昨日、「施設系訪問診療のピットフォール」という勉強会 に参加させて頂きました。その中でとても共感したことは、 施設の「担当者」、これは主に看護師さんですが時に 施設長さん等も含みますが、要するに「本人」と「家族」 以外の担当者が介在する難しさ…
最近、とある訪問看護ステーションが24時間対応の体制を やめたとお聞きしました。長くお付き合いをさせて頂いて いるステーションで、今後も良い関係を続けられたらと 思っていたので残念に思いました。もちろん、考え方の問題であり良い悪いではありません…
癌で療養中の患者さんが訪問診療を希望する段階、つまり 病院に通うことが難しい時、その患者さんに残された時間 は2~3か月以内ということが多いです。そしてこの2~3 か月は、これまでの数年に比べてずっと症状の変化が大きい です。私達は多くの患者さん…
がんの突発痛に使用するレスキュー製剤。オプソ、 オキノーム、ナルラピド等ありますが、レスキューの 使用が1日3回を越えるような場合にはベースライン のオピオイド増量を検討する(あるいは異なる 痛み止めを追加する等)ことが多いと思います。ただ、時…
ある患者さんの、レスキューで使うオキノームの 使用状況が不適切だったので確認したところ、 誰がどこで説明したのか分からないのですが、 御家族は5分経ったら再度使用して良い、と理解 されていたことが分かりました。オキノームはオピオイドを使用してい…
Dr.和こと長尾和宏先生が、また鎮静について書いておられました。blog.drnagao.com面識はないですが非常に熱心な良い先生だと思います。 文才もおありなので、在宅医療や平穏死について数多くの本 を書かれ、啓蒙活動にも力を入れておられます。 賛同出来る…
皆さんは、「7つの習慣」を御存知ですか?完訳 7つの習慣 人格主義の回復作者: スティーブン・R・コヴィー,フランクリン・コヴィー・ジャパン出版社/メーカー: キングベアー出版発売日: 2013/08/30メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (9件) を見る…
『死ぬときぐらい好きにさせてよ』 これは樹木希林さんの『120の遺言』のサブタイトルです。樹木希林 120の遺言 ~死ぬときぐらい好きにさせてよ (上製本)作者: 樹木希林出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2019/01/28メディア: 単行本この商品を含むブログを見…
6月24日の、日経メディカルの記事から。medical.nikkeibp.co.jp緩和ケアに携わる若手医師の69%に燃え尽き、30%に心理的 苦痛、というタイトルです。今回の、第24回日本緩和医療学会 学術大会でも発表された内容でした。緩和ケア医療に携わる 229人にMBI(M…
新城拓也先生のブログ記事から。drpolan.cocolog-nifty.com新城先生は不器用なほどストイックで真面目に緩和ケア に向き合っている先生、と私は勝手に思っています。お会い したことがないので、あくまでブログの記事などからの想像 ですが。私も同じ道を歩…
樋口直美さんのツイートで、都立松沢病院の身体拘束軽減の 取り組みが特集されていることを知りました。樋口さんも 取り上げておられた、「身体拘束をしない同意書」について なるほどと思いました。同意書自体は事故の免罪符的なもの になってしまう可能性…
エムスリーに、ACP(アドバンスケアプランニング)の普及には 診療報酬化が必要だ、という提案が、全日本病院協会の総会で出た ようですが…正直「またか」という想いで私は大反対です。ACPについて、最近私はこんな記事を書きましたが、 kotaro-kanwa.hatebl…
CBnewsで、『「医師の高齢化」は在宅医療のブレーキに?』という タイトルを見掛けました。有料記事(月4600円!)なので読めません でしたが、2015~2017年は在宅訪問診療料のレセプト数はそれまでの 増加から横ばいに転じているとのこと。それはそうでしょ…
40代の女性が、人工透析を拒否した結果亡くなった、という 話が話題になっています。要点をまとめると、1.透析を止めると2週間くらいで亡くなるという話を聞いたが この時点では強い意思で拒否。同意書にもサインしている。 2.症状が苦しくなり、夫には透析…
当該記事のコメントを見ると「緩和ケアを選ばなくてよかった って言える人生を過ごしてほしい」「緩和ケアは本当に必要 最低限な処置しかしません。治療や心電図をつけたりは一切 しません。家族にとっても本当につらい病棟です」 等とあり、悲しい(個人の…
昨日は、地域の医療・介護職の集まりに参加しました。 毎回活発な情報・意見交換があるのですが、昨日は 医療連携の難しさについて、でした。在宅をやって8年になりますが、医療連携については一貫して ほぼ全員に共通した悩みだと感じています。たまに悩み…
本日の、新城拓也先生のツイートの紹介から。 最近あちこちで見かけるアドバンスケアプラニングの弊害は 本当にひどくて、患者の治療を受ける権利を著しく奪って いると思う。延命治療をする・しないも 医療者の側の業務的な連絡事項になっている。 私も普段…